大変申し訳ありません。
只今依頼が集中しておりまして仕上がり予定が大変遅れております。
大変ご迷惑をおかけして申し訳ありません。
お預かり業務は一時ストップさせて頂いております。
お急ぎでない方は一度お預かりさせていただいた上で少しずつ対応させていただいておりますが
納期についてはお約束できない状態になっておりますのでその点ご理解いただければ幸いです。
2ヶ月~3ヶ月を目途に作業しておりますが、さらにお待ちいただくこともございます。
ご迷惑おかけしまして申し訳ありません。

 

ヌメ革バッグのしみの修復です。

ヌメ革は水が付いてしまっただけでもしみになってしまうデリケートな革です。

このお品物もテストしてみましたが、軽く水がかかっただけで黒く変色してしまいます。

ヌメ革はタンニンでなめされたままの革です。(中には染色されたりしてヌメとうたっている物もありますが)

タンニンとはポリフェノールの一種で植物の樹皮などから抽出したタンニン酸を主成分とするなめし剤です。

タンニンはたんぱく質と結合する性質がありますので、それを利用して革の淡白成分を適度な柔軟性に保ちます。

一口に「ヌメ」といっても、商業的?(販売ネーム)としては色々ありまして、漂白処理されたかなり薄いものから、加工用のタンロー、表面にカゼインやセルロースで加工させて物、オイルを入れたオイルヌメなど多種多様ですし、基本牛革がメインですが他の動物の物もあります。(ヌメ革と定義は色々あるでしょうがココではヌメと銘うって売られている物という意味で)

水が付くと革に浸透して付いていない部分との水分差異が出来、しみのようになります。

付いてすぐなら全体を水でぼかせば解り難くなる物もありますが、雨染みなどではペーハー(酸性雨)の関係でタンニン自体がかなり動いたりしますので、シミやムラを治すのはかなり困難です。

当工房では大まかに3種類の方法を試し、修復いたします。

・水分と薬品で水の浸透差異をぼかす。(この場合、全体的に色合が濃くなる事が多いです。)

・顔料インキングで隠蔽してヌメ色に近い状態を作る。(表面に顔料の皮膜を作り隠蔽処理しますのでキレイに仕上がりますが、今後のエイジングは望めません。キレイな色合のままとどめておきたい場合、お好きな色合にしたい場合には有効ですし、シミの出来にくくなります。風合い・ツヤなどは少し人工的になります。)

・乾式の粉末でシミをぼかし目立たなくする(コンシーラーの様なものでシミをカバーして違和感を少なく補修します。顔料インキングに比べると、エイジングもある程度期待できますし、風合い変化もおきにくいですが、シミや汚れには弱く、耐久性もインキングには劣ります。

大体はいろいろな方法を複合で行いますので、中々一概にどの方法が良いとは言えませんが、今回はなるべく元色をキープしつつ、エイジングも楽しみたいとのご要望でしたので、乾式を中心に行いました。

多少風合い変化はおこっていますが、何とかキレイになったかと思います。


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